お断り
この方法はかなり金のかかるやり方です。金銭的に余裕のない方の閲覧はお控えください。
本題
BVEで駅名標を再現するには写真をベースにすることがあるが、時にはフォトレタッチから作ることがある。そこで実際に使われているフォントを使うことでよりリアルに仕上げる方法について解説する。
駅名標などを再現してみよう!と作った駅名標が
何か違う…
理由としては案内表示に使われるフォントは商用フォントが使われていることが多い。
主に駅名標などで広く使われているフォントは次の通り。
- 新ゴ M(モリサワ)
- 新ゴ B(〃)
- ゴナ(写研)
- Frutiger(欧文フォント)
- Helvetica(欧文フォント)
いずれについてもmacOSとiOSのHelveticaを除いて、どれもOSに付属しないフォントだ。特にゴナはPC用のフォントが販売されていない。但し、後述の理由で新ゴが代用できる可能性あり。
Frutigerについては購入できるサイトがいくつかある。また、Adobeが公開しているMyriadでもある程度代用可能。MyriadはTypekitで入手可能だ。
HelveticaはmacOSやiOSに付属する。macを持っていなくても、iPhoneやiPadを持っていればAdobe Compという編集ソフトなどを用いれば作成することが可能だ。Windowsには付属しないが、Windowsに付属するArialで代用できる。
新ゴという専用のフォント単体ソフトウェアは現在では販売されておらず、用意されているフォントの内、規定の書体数をインストール可能なSelect Packが用意されている。価格は1書体選択できるもので15,000~18,000円(希望小売価格:21,600円)で3書体選択できるもので43,000~47,000円(希望小売価格:54,000円)程度で販売されている。他にも5書体選択できるものもある。なお、かつて販売されていた新ゴ L/M/Bが付属する、Pack for Vistaでも可能だが、フォントがTruetypeであるため、取扱い方法に制限がある。
商用フォントであり、かなり高価ではあるがこれを買ってしまえばビジネスや日常生活、学校のプリント、折り込みチラシなどでも普通に使えるので、使い方次第では安い物だろう。
また、モリサワが販売しているフォントの使用制限は比較的緩く、テクスチャーとして使用しても追加の使用料などは発生しない(ソフトウェアにフォントとして組み込んで使用する場合は別途契約が必要らしい)。他にも数百書体が1年間利用可能な年間契約版もあるがこちらはかえって余計な費用がかかるため、お勧めしない。
ちなみに新ゴというフォント、写研のゴナと非常に似ていたせいか、裁判になったことがあるとか。ちなみに裁判では「ゴシック体のフォントは似ていてもしょうがない」ということで写研が敗訴したとか。
このようなパッケージで中にはライセンスキーが記載された紙が入っており、CDは入っていない。そのため、フォントをインストールするにはフォントをダウンロードするためにインターネットへの接続が必要となる。
あとは封入している説明書を見るなりしてインストールする。
インストールが終わるとPhotoshopやGIMPなどで扱える。また、%Systemroot%\Fonts
にインストールされているので、Microsoft Wordなど、Opentypeに対応しているソフトウェアであれば何でも使用できる。
それで作成した駅名標
存在しない、JR西日本タイプの新大阪駅新幹線駅名標ですw
見比べてみると隣の駅名表示を除けばほぼ一緒です。
駅名標で実際に使われているフォントに変えただけでも再現度が高くなった。
最後に
もしも、東海道新幹線がJR西日本の路線だったら、東京駅の駅名標はこうなっていたかもしれない…
金のかかるやり方ですが、やってみたい方は是非やってくださいw