よく家電量販店に行くと、LED電球や電球形蛍光灯が陳列しています。
両者とも白熱電球より消費電力が抑えられていて、寿命も前者は約20~40倍くらい(環境により異なる)で後者は6~13倍である。近年話題の節約照明なのだが、白熱電球にはなかった弱点がいくつかある。
- 一部、調光器具には使えないものがある。
- 点滅に弱い(電球型蛍光灯)
- 放熱の必要性が白熱電球以上
- 屋外で使用不可
- 力率
などがある。
中でも力率は節電に大きく左右される。
各メーカーが出している60形LED電球・電球型蛍光灯の消費電力と力率を比べてみた。
比較
メーカー | 消費電力(W) | 全光束(lm) | 入力電流(mA) | 発光効率(lm/W) | 発光効率(lm/100VA) | 力率(%) |
白熱60形 | 54 | 810 | 540 | 15 | 1500 | 100 |
ハロゲン60形 | 45 | 810 | 450 | 18 | 1800 | 100 |
インバータ照明 30W+32W(パルックP LS) |
65 | 6,500 | 750 | 100 | 8667 | 87 |
パナソニック パルックボールプレミア |
10 | 810 | 180 | 81 | 4500 | 55 |
東芝 ネオボールZ PRIDE |
10 | 740 | 170 | 74 | 5286 | 59 |
パナソニック エバーレッズ 全方向 |
11 | 810 | 180 | 74 | 4500 | 61 |
東芝 E-CORE |
11 | 1,000 | 182 | 91 | 5494 | 60 |
値段
- 白熱電球60形 100円くらい
- ハロゲン電球60形 500円くらい
- インバータ照明(パルックP LS) 30+32W 8,000円くらい
- パルックボールプレミア60形 1,000円くらい
- ネオボールZプライド60形 1,000円くらい
- エバーレッズ 全方向 810lm 4,000円くらい
- E-CORE 全方向 1,000lm 3,000円くらい
節電用電球はどれも力率が残念なことになっているが、それでも白熱電球より低いことが分かる。
力率が低い理由は電源装置に問題がある。
白熱電球やハロゲン電球は降圧装置などは不要で、抵抗を用いて発光しているため、電流を無駄なく消費電力に変換できるが、電球型蛍光灯とLED電球は降圧回路を通さないと故障するため、それを通さなくてはならない。そこに使われるコイル(ポケモンのではない)が無駄な電力を使用することで力率が低下する。その無駄な電力は電気代としては計算しないため、知らない人も多いだろう。
力率を85%以上(高力率)にするにはコンデンサを追加するなどしないと改善できない上、それらをのせるとボディが大きくなるため、家庭用ではあまり力率は向上されていないが、力率が高いとそれだけでも十分節電にもなるはずだ。
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